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ベネズエラ・マドゥロ大統領逮捕、中国支援の実効性のなさが露呈
 (出典:2026年1月20日 ビジネス日経)
年始早々の1月3日、トランプ政権は米空軍によってベネズエラを空爆し、首都カラカス周辺の軍事基地や防空システムなどを破壊しました。
その後、米陸軍の特殊部隊が軍事基地内の大統領宅を急襲し、マドゥロ大統領と妻の身柄を確保したまま輸送機でニューヨークに移送しました。司法省は、表向きとしてマドゥロを麻薬密輸組織「太陽のカルテル」の首謀者として起訴していますが、おそらくマドゥロをカルテルから救出するのが目的であったように思います。
太陽のカルテルが本当に存在していたのかは不明であり、しかもベネズエラから直接アメリカへの麻薬輸送ルートもないため、今回のベネズエラ侵攻の本当の目的は原油であったのは明らかです。
また、ベネズエラの原油利権には中国やロシア、イラン、キューバなどが関与しており、影響力を排除する意味もあったと思います。CIAやDEA(米麻薬捜査局)が入念に準備し、実働部隊のデルタフォースによる作戦はたった1時間で終わりました。
ベネズエラ側の死者数は約100人ですが、アメリカ側の死者数はゼロでした。あれから3週間がたちましたが、中国やロシアはトランプのベネズエラ侵攻に対して軍事的な動きを全く見せていません。
結局、アメリカが西半球だけを支配することに賛同しており、イギリスを中心としたディープステートの自滅を喜んでいます。マドゥロはロシアや中国の支援を期待していましたが、ロシアから供与された旧型の防空システム「S-300」は作動しませんでした。
ネタニヤフ氏警告で見送り イラン攻撃、「裏ルート」も機能―トランプ氏
 (出典:2026年1月19日 時事通信)
一方、国内で大規模抗議デモが起きているイランも、ロシアや中国の支援を期待しています。ところが、カリブ海の覇権をアメリカが握ったように、中東の覇権はイスラエルが握ってしまいました。そのことをイランが認めた以上、トランプはイランを侵攻する必要がないわけです。
From Texas to Israel: Red heifers needed for Temple arrive
 (出典:2022年9月20日 イスラエルポスト)
しばらくはイランとイスラエルが争うことはありませんが、第三次世界大戦が始まればロシアと共にイランは総攻撃を仕掛けると、旧約聖書エゼキエル書38章に書かれています。イスラエルには、すでに第三神殿で生け贄になる完全な「赤い雌牛」が2000年ぶりに見つかり、2022年9月15日にテキサス州から5頭が運ばれています。
話をベネズエラに戻しますが、現在、マドゥロ大統領はニューヨーク連邦地裁で裁判を受けています。表向きにはマドゥロは犯罪者として認識されていますが、トランプの任期が終わる2029年には釈放されるかもしれません。
ベネズエラ、石油売却で3億ドル取得 米との供給契約の初回収入
 (出典:2026年1月21日 Reuters)
ベネズエラでは、副大統領であったロドリゲスが暫定大統領に昇格し、トランプ政権に大人しく従う姿勢を見せています。ベネズエラの原油利権は全てアメリカに渡りましたが、軌道に乗ればベネズエラ経済が復興し、世界中に散らばっていたベネズエラ人が帰国するのも夢ではありません。
さて、西半球の覇権国になるためにトランプはベネズエラに軍事介入しましたが、次に介入する国はキューバであると考えられます。また、メキシコから大量の違法薬物がアメリカへ入ってくるため、トランプは映画「ボーダーライン」のように攻撃を仕掛けるかもしれません。
さらに、コロンビアにも軍事介入する可能性がありますが、アメリカの軍事力を恐れて妥協するのは目に見えています。そして、最も興味深いのがグリーンランドです。トランプが、デンマーク自治領グリーンランドを強制併合すると脅したことで、何とドイツやスウェーデン、フランス、ノルウェーは軍隊を派遣する可能性もありました。
欧州諸国、グリーンランドでの演習に軍隊派遣へ 米国が併合の脅しを強める中
 (出典:2026年1月15日 CNN)
具体的には、デンマーク軍との合同演習のためにNATO加盟国の兵士が派遣されるとのことで、グリーンランドの首都ヌークにも領事館を開設する計画も明らかにされました。そもそも、NATOの活動資金の約半分はアメリカが拠出しており、トランプが脱退を宣言すれば存続の危機です。
もしNATO加盟国同士であるアメリカとヨーロッパ諸国が軍事衝突を引き起こせば、NATOは空中分解すると思います。デンマークもNATO加盟国であり、本気でアメリカと戦争になることを望んでいるとは思えません。
トランプ氏「グリーンランド関税」見送り NATOと合意枠組み構築
 (出典:2026年1月22日 日本経済新聞)
NATOの空中分解を回避する動きから、ダボス会議に出席していたトランプに北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長が会談を行い、北極圏全体に関する「将来的な合意の枠組み」に合意した報道されました。実質的にNATOがトランプにすり寄って見せたわけです。
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